わたしはダンナが好きじゃない。
配偶者がアル症の仲間でたまにぽろりとでるのが、
「もう愛しているのかわからない」
ということば。
本当にこの言葉には深い深い苦しみと悩みと悲しみとが混ざっている。
アラノンのステップを習得できたら病まるごと配偶者を愛せるのだと思う。
ある種、信仰めいた気持ちというか精神性で望まないとこの病にはすぐに負けてしまう。
でもそんな風にわたしはできないから認めているの。
わたしはダンナが嫌い。
ある日、掃除してるとき、ふと口に出してみた。
「わたしはダンナが好きじゃない。」
そしたらせき止めてた悲しみとか恨みとかそうゆう気持ちが流れだして、ずっと連呼した。
言霊が事実にしてしまうのでは、という恐怖すらもうどうでもよくて、泣きたいほどすっきりして、泣きたいほど悲しかった。
正確には、アルコールに囚われてしまったダンナが嫌い。ってことなんだけど、
いまとなってはそれもあやふや。